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おきがるみがる

お気軽&身軽に生活・仕事・趣味を楽しむ雑記ブログです。

ボケればいいってもんじゃない!【カメラとレンズの話】

少しピンボケな写真です。かなり瞬間的にカメラを向けてシャッターを切るのですが、AFが間に合わないこともしばしば。

AFがいくら速いカメラでも合焦までにラグが少なからず発生するので、ピント合わせ不要なカメラがスナップで最強だと思っています。


よくデジタル一眼レフやミラーレス一眼が欲しいという人には「背景をボカしたい」と思っている人もいるでしょう。

僕もデジタル一眼レフを買った時、撮った写真の背景のボケ具合を見て「おお〜これがデジイチの写真か〜!」と感嘆したものです。

ところが、写真を取り続けるうちに「背景ボケってそれほど重要ではないな……」と思うようになりました。

ミラーレス一眼のレンズや高級コンデジの宣伝文句として背景ボケがプッシュされているのをしばしば見ますが、「ボケればいいってもんじゃない!」ってことを主張したいと思います。

被写界深度の3要素

背景ボケのキーワードは被写界深度です。被写界深度はどれだけの距離(範囲)にピントが合うかの指標です。被写界深度の範囲外がボケになります。

この被写界深度が浅ければ浅いほどボケの範囲が広くなり、逆に深ければ深いほどピントが合う範囲が広くなります。

この被写界深度の深さは以下の3つの要素で決定すると言っていいでしょう。

  1. センサーサイズ
  2. 焦点距離
  3. F値

個人的な見解ではありますが、上にあるものほど被写界深度に対する影響が大きいと感じています。

1つずつ説明していきますよ。

センサーサイズ

デジカメにはイメージセンサー(撮像素子)が搭載されています。これはフィルムカメラのフィルムに相当するものです。

センサーにはレンズを通して受け取った光の情報を電気信号に変える役割があります。

センサーはカメラによって大きさの規格が様々です。そして大きければ大きいほど被写界深度が浅く、ボケが生まれやすくなります。

昨今のデジカメに搭載されているセンサーをサイズが大きい順に並べてみます。

  1. 中判:デジタルでは一部のメーカーでしか取り扱いのない超高級品。
  2. フルサイズ(35mm判):プロやハイアマチュア向けのデジタル一眼レフに採用。
  3. APS-C:デジタル一眼レフのエントリー機や一部のミラーレス一眼に採用。
  4. フォーサーズ:オリンパスやパナソニックのミラーレス一眼に採用。
  5. 1型:流行りの高級コンデジの多くに採用。
  6. 2/3型:富士フイルムの一部の機種に採用。現行品で搭載機種は無し。
  7. 1/1.7型:1型が普及する前の高級コンデジに採用。絶滅危惧種。
  8. ½.3型:コンデジのエントリー機や高倍率機、スマホなどに採用。

背景ボケが欲しければ上の方にあるセンサーを搭載しているカメラを買うというのが近道です。

中判を買って使いこなすという人はすごいを通り越して変態なので、この中ではフルサイズが最もボケ味を活かした写真を撮りやすいと思っていいでしょう。

焦点距離

焦点距離とはレンズから撮像素子までの距離のことです。レンズのスペックに◯◯mmと書かれているものがそれです。

あまり難しく考えずに数字が小さいほど広く撮れて、数字が大きいほど遠くのものを大きく写せると思えばいいでしょう。

実は同じセンサーサイズでもレンズの焦点距離で被写界深度が変化します。焦点距離の数字が大きいほど背景がボケやすいです。

28mmより50mm、50mmより85mm、85mmより105mm、105mmより200mmがボケやすいって感じです。

センサーサイズが小さいカメラでも思いっきり望遠して撮ればボケをつくることが可能です。メインとなる被写体をなるべくカメラに近付け、背景との距離を大きくとればボケますよ。

F値

デジタル一眼レフやミラーレス一眼を買ったら、やたらとF値のことが気になり始めますよね。

F値は絞り値のことでレンズの明るさの指標です。数字が小さければ小さいほど絞りを開いて明るく撮れます。

明るいと同時に背景ボケが生まれやすくなります。F値が小さいレンズを使えば簡単に背景をボカすことができます。

明るい&ボケやすいF値を並べると、

F1.4>F1.8>F2.8>F3.5>F4>F5.6>F8

って感じですね。

背景ボケの有効活用

背景ボケはメインの被写体にフォーカスを合わせて他をボカすことによって、メインの被写体を印象的に強調させることができます。

風景写真で奥行き感を出したり、ブツ撮りで1つの被写体にクローズアップする時などに有効です。

特にポートレートでは背景ボケが大活躍します。ポートレートは人を写した写真ですが、背景がボケているかボケていないかで写真の印象は全然違います。ポートレートではボケを演出しやすい機材を選ぶが吉ですね。

Nikon デジタル一眼レフカメラ D610

Nikon デジタル一眼レフカメラ D610

Nikon 単焦点レンズ AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED フルサイズ対応

Nikon 単焦点レンズ AF-S NIKKOR 105mm f/1.4E ED フルサイズ対応

「女の子の写真を綺麗に撮りまくりたいんじゃ〜!」という人には、Nikon D610とAF-S NIKKOR 105mm f/1.4E EDの組み合わせをおすすめします。

センサーがフルサイズのボディに、背景ボケとワーキングディスタンスのバランスが良い105mmの中望遠でF1.4の明るいレンズの組み合わせです。ついでにナノクリ採用で逆光に強いです。

Nikon 標準ズームレンズAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR フルサイズ対応

Nikon 標準ズームレンズAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VR フルサイズ対応

Nikon フラッシュ スピードライト SB-700

Nikon フラッシュ スピードライト SB-700

でも105mm単焦点は撮りづらい場面も多いので、大口径標準ズームとの併用をおすすめしますがね。あとは外付けストロボとかがあれば完璧でしょう。

スナップ写真を撮っているとボケが邪魔な時がある

ポートレートでは「背景ボケ最高ー!」って感じですが、僕がやっているスナップ写真ではボケが煩わしい時がしばしばあります。

背景をボカした写真もかっこいいのですが、写真全体にフォーカスがビシっと決まった写真が好きになってきます。いわゆるパンフォーカスってやつですね。

さらにパンフォーカスだとフォーカスを合わせる必要がありませんので、シャッターを切るまでの時間短縮にもなります。スピード命な撮影ではかなり有効です。

センサーサイズが大きいカメラでも絞り込めばパンフォーカスにできますがシャッター速度が遅くなります。あちらを立てればこちらが立たずの状況になっちゃいます。

RICOH デジタルカメラ GR DIGITAL IV 175720

RICOH デジタルカメラ GR DIGITAL IV 175720

センサーサイズが小さくてボケにくいカメラは、明るいレンズでもパンフォーカスになりやすくバシャバシャ撮りまくれるスナップ最強機材かもしれませんね。

1/1.7型センサーに28mm F1.9のレンズを搭載したRICOH GR DIGITAL IVを路上スナップ専用機として買ってもおもしろそうです。

肝心なところがピンボケに

ボケやすい機材を使っていたがために撮影に失敗したシーンがあります。

スナップはスナップでも、イベント参加者のスナップ撮影を担当したことがありました。

その時はフルサイズ機に明るい単焦点レンズを使用し、とても背景ボケを生みやすい機材でした。

夜の室内で明るくない環境だったので絞り込めず、その時はストロボも所有していませんでしたから絞りは開放で撮らざるを得ませんでした。

そのイベントの主役数名を撮るという場面になり、構図的に2列になっての撮影になりました。すると1列目の人にピントを合わせたら後ろ2列目の人がピンボケになっちゃいました。

他にも全然違うところに合焦しちゃって肝心なところがピンボケという写真も量産しちゃいました。その時はフルサイズ初心者だったので機材設定が甘かったところもあったのですが、「ボケればいいってもんじゃないな〜」と思うようになりました。

ボケ以外のメリットも意識しよう

ボケの3要素としてセンサーサイズ、焦点距離、F値を挙げましたが、これらは背景ボケの具合を見るためだけの指標ではありません。

むしろ背景ボケは副産物、あるいは副作用に過ぎないこともあります。ボケやすさを追求するのもいいですが、他のメリットにも焦点を当てましょう。

  1. センサーサイズ:受光面積が広くなることによる表現力とノイズ耐性の高さ。
  2. 焦点距離:構図の選択肢が広がる(近く・遠くのものをフレームに収める、パースと圧縮効果etc)
  3. F値:明るいほどシャッター速度を速くすることができる。

僕はパンフォーカスが好きと言えども、写真に解像感やノイズ耐性が欲しいですし速いシャッター速度は不可欠です。これらのスペックを無視して機材を選ぶことはできません。

背景がボケやすいのは表現力の幅が広がるという意味ではメリットですが、同時に上記のような毒も持ちます。

機材を選ぶ際には背景ボケだけでなく、撮りたい写真を撮るのに何が必要なのかを総合的に考えましょう。

おわりに

背景をボカすことは写真撮影の醍醐味の1つであり、見る人を魅了することができます。

ただ何でもかんでもボケ・ボケ・ボケとボケ偏重にはならず、パンフォーカスの楽しみも知ってほしいしボケばかりが写真ではありません。

これまで開放でボケボケ写真ばかり撮っていた人も試しにF8ぐらいまで絞って撮ってみてください。その解像感に違う楽しさが見えてくるかもしれませんよ!