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中央競馬観戦を楽しむための基礎知識とG1レース解説

「競馬になんとなく興味があるけど、基本的なことは何も知らない」という人のために、レース観戦に必要な基礎知識を解説しました。

そして競馬の魅力が伝わりやすいのはG1レースですが、どういった内容のレースかを知っておくと楽しみ方が増える以上に、競馬の流れもわかりやすくなると思います。

そこでG1レースをカテゴリーごとに分けてどういった内容のレースかを解説してみました。

競馬の基礎知識

2歳でデビュー、4歳で古馬

競走馬は2歳以降にデビューします。

成長のスピードはバラバラですが、早い馬で6月から始まる新馬戦で初レースを迎えます。

なかには成長のゆっくりな馬もいまして、3歳になってからデビューというのも少なくありません。

成長が早ければ良いというものではなく、その分ピークを早く迎えて衰えるということもしばしば。

競走馬は3歳から本格化し始めて、クラシックという大舞台が用意されます。クラシックについては後ほど説明しますが、3歳馬はその年における主役世代だと思ってください。

4歳以上の馬は古馬(こば・ふるうま)と呼ばれます。別に年増と揶揄されているわけではなく、中堅からベテランって感じですね。

長くても走っても8歳ぐらいで引退するのが一般的です。そして意外に思われるかもしれませんが、活躍した馬は早めに引退する傾向にあります。その理由は次の項目で。

優秀な馬の血を受け継ぐのが目的

競馬は何のために行われるかを考えたことがありますか?

スポーツやギャンブルとして人を楽しませるというのも目的ですが、本来は馬の品種改良、すなわち優秀な馬の血を受け継いでいくことが目的です。

レースは走った馬と、その馬を産んだ父母が優秀であるかを選別するための馬でもあるのです。

優秀な競争成績を残した後、その優秀な血を子孫に受け継ぐまでが競走馬の仕事です。競馬はブラッドスポーツとも呼ばれますからね。

ただ、レースで走り続けるということは故障の危険性を高めるということでもあり、大きな怪我をすると命の危険性もあり得ます。

そのため、いかに衰え知らずなスーパーホースでも早めに引退して子孫をたくさん残す道を選びます。

現在5歳のキタサンブラックに来年も走ってほしいと思う気持ちもありますが、安全に種牡馬(配合・繁殖用のオス馬)になることも重要なのです。ちなみに最強馬ディープインパクトは4歳で引退しています。

動物虐待について

ギャンブルだの品種改良だの、いずれにしても人間のエゴで馬の生き方が左右されているように思えます。

どれだけ美化しても競走馬は経済動物としての一生を歩むことに変わりはありません。しかし、競馬がなければそもそも彼らは生まれてくることもなかったでしょう。

フォアグラ用のガチョウの一生はとても悲しいものがあるかもしれませんが、競走馬は活躍を夢見てたくさんの人から愛されながら生きていくことができます。

すべての馬に明るい未来があるとは言えないのが現実ですし、引退した後の馬の将来をどうするかは競馬界にとって大きな課題だと思います。

それでも競走馬として生まれた馬たちは皆等しく夢を託されるのです。だから一概に動物虐待だと決めつけるのは早いと僕は考えますね。

目指すはG1レース優勝

現役の競走馬にとって目標はただ1つ、G1レースの優勝です。

Gは「Grade:グレード」のG。重賞は他にもG1・G2・G3とあり、G1が最も格が高いレースです。

G1レースは1年間に26レースあり、それぞれ出走できる馬の条件やコースの種類が違います。その条件下における最強馬を決めるのがG1レースです。

挑戦できるのは最大で18頭。その舞台に立つためには数々のレースを勝って成績を残さなければなりません。

1頭の競走馬には馬主、牧場、調教師、騎手など様々な人が関わりますが、全員で力を合わせてG1レースの優勝を目指します。

牡馬と牝馬

馬にも性別があります。オス馬を牡馬(ぼば)、メス馬を牝馬(ひんば)と呼びます。

牡馬と牝馬では競争能力が異なって、一般的には牡馬の方が速く長く走れるといわれます。男女で運動能力に差があるのは人間と同じですね。

そのため牝馬限定レースというものが存在します。牡馬を相手にしていたらいつまでも勝てないということもあり得ますからね。

逆に牡馬限定レースというのはありません。ただ、牝馬は勝算が少ないため出走しないため、ほとんど牡馬限定みたいなレースもあります。

なかには男勝りで牡馬が相手でも勝ってしまう牝馬もいます。ウオッカという牝馬が有名ですね。

また、盛りにさかって気性が荒く、競馬にならない牡馬もいます。そういった場合は去勢してしまうケースもあり、去勢した馬はセン馬といいます。

去勢することで気性が落ち着いて競馬がしやすくなる反面、子孫を残すことができなくなってしまうため、種牡馬入りできない他、セン馬は出走できないレースもあります。

負担重量で不利を小さく

このように性別で差がある他、年齢によっても競争能力に差があります。

2歳よりも3歳、3歳よりも4歳の方が体格も大きく成長しています。

こうした性別や年齢が異なる馬が入り混じってレースをすることがあります。そういった場合、負担重量で差を小さくします。

その負担重量は斤量(きんりょう)とも呼ばれ、騎手の体重+鞍に仕込む鉛で調整されます。背負うモノの重い軽いで走りやすさに影響が出ますから、これで公平にしましょうというわけですね。

負担重量はレースによって異なります。例えば1年の締めくくりとして行われ、3歳馬や牝馬も出走する有馬記念の場合は、3歳馬は55kg、4歳以上は57kg、牝馬だと-2kgと定められています。

言い換えれば、騎手はこれよりも体重が軽くなければいけません。騎手に小柄な人が多いのはそういったルールがあるからです。競馬学校から厳しい体重制限が設けられ、体重オーバーや体重をコントロールできない人は門前払いや退学もあるそうですよ。

競馬場とコース

中央競馬が行われる競馬場は全国に10あります。

G1レースが行われるのは東京・中山・京都・阪神・中京、主に夏競馬の舞台となる札幌・函館・新潟・福島・小倉です。

それぞれコースの特性があり、右・左周り、直線が長い・短い、坂道の有無など差があります。馬にはそれぞれ得意・不得意なコースがあります。

競馬場はそれぞれ開催時期が異なるためその影響が出たり、厩舎から遠征が必要であったりと、いくら力のある馬であっても条件によってはどんでん返しが起こりうる可能性もあります。

馬場は芝とダートの2種類

馬場にはがあることは覚えておきましょう。芝は草が生えたコースでスピードに乗りやすい一方、ダートは砂の上を走るためパワーが必要です。

これも馬に得意・不得意があります。芝で速いからといってダートで速いとは限りませんし逆も然り。

ただ、芝もダートも関係ねえって馬も時々います。クロフネという馬は芝ダート両方のG1を勝っています。

距離は短距離・マイル・中距離・長距離(クラシック)

レースによって走る距離が異なります。これも馬によって得意な距離が異なるからです。

人間も同じですよね。ウサイン・ボルトがフルマラソンで優勝できるとは思いませんし、エリック・ワイナイナが200mで勝てるとも思いません。

JRAで行われるレースは1000〜3600mまであります。そのうち主要な距離は1200、1600、2000、2400、3000、3200mです。

1200mは短距離、1600mはマイル、2000mは中距離、2400mはクラシックディスタンス、3000・3200mは長距離です。

2400mは最も重きが置かれる距離で、最高峰のレースはたいていこの距離です。2400mで最も速い馬が最も格上という感覚でしょうか。

G1レースの解説

ここからはG1レースの解説です。以上の基礎知識があれば、それぞれのG1レースの特色を理解できるかと思います。

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以前このような記事を書きましたが、これは1年間に行われるG1レースを時系列に並べたものです。

今回はG1レースの特徴でジャンル分けをしました。それぞれのG1レースでどういったチャンピオンを決めているのかがわかるように解説します。

2歳王者決定戦:朝日FS、阪神JF、ホープフルS

デビューして間もない2歳馬だけで王者を決めるG1レースが12月に行われます。

そのレースは朝日杯フューチュリティステークス、阪神ジュベナイルフィリーズ、ホープフルステークスがあります。ホープフルSは2017年から追加になりました。

朝日FSとホープフルSは2歳馬限定、阪神JFは2歳牝馬限定です。朝日FSは牝馬も出られますが、実質2歳牡馬の王者決定戦です。

3歳からは次の項目で解説するクラシック路線へ進みます。その有力馬を占うレースとして見るといいでしょう。特に2017年からG1格上げとなるホープフルSは、クラシックの1つである皐月賞と同じコース・距離という点に注目です。

ホープフルS不要論

ホープフルSは不要という声も大きいです。これはファンのみならず、競馬関係者で批判している人もいます。

その理由としては第一に、1年間のラストとなるG1としてこのレースが行われる予定だからです。

競馬をあまり知らない人でも有馬記念というレースは聞いたことがあるでしょう。その年に活躍した馬のオールスター戦で、様々なドラマが生まれる1年の締めくくりに相応しいレースです。

その有馬記念を差し置いてホープフルSが1年の最後を飾るG1レースというのに違和感を感じる人が多いのです。

それに加えて2歳G1に出走するメンバーの多くは、出走レースが1〜4戦程度とキャリアが浅いです。それに馬はまだまだ成長途中。そこで勝ったからといって将来有望とは言い切れません。

そういう点でホープフルSはJRAのお金稼ぎと言われてしまっています。せめて有馬記念をラストG1にしてくれれば非難の声も少なくなると思うのですが。

牡馬クラシック3冠:皐月賞、日本ダービー、菊花賞

競馬初心者の人は牡馬クラシック3冠レースから注目するといいでしょう。

皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞が牡馬クラシック3冠レースです。

そもそもJRAにはクラシックと呼ばれるレースが5つあります。上記3つのレース以外の2つは牝馬限定です。

これらは長い歴史を誇る伝統的なレースで、数あるG1のなかでも重視されています。3歳馬のみが出走でき、いわば「一生に一度の挑戦」となります。

皐月賞は中山の2000m、日本ダービーは東京2400m、菊花賞は京都3000mで行われます。

なかでも日本ダービーは3歳世代の頂点を決める日本最高峰のレースです。開催の3年前に生まれた7000頭近い競走馬のなかからその舞台に立てるのはたったの18頭、そしてダービー馬の称号を手にするのはたったの1頭です。日本ダービーは、すべてのホースマンが優勝を夢見る特別なレースです。

ちなみに皐月賞は「最も速い馬が勝つ」、日本ダービーは「最も幸運に恵まれた馬が勝つ」、菊花賞は「最も強い馬が勝つ」ともいわれますが、ルールの変遷に伴って時代錯誤という声もありますね。ロマンってことで大目に見ましょう。

3冠馬はこれまで7頭

この牡馬クラシックすべてを制した3冠馬は80年近い歴史の中でたったの7頭です。

セントライト、シンザン、ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴルの7頭です。

いずれも伝説となった最強馬たちです。彼らの3冠レースを見るところから勉強してみるのもいいでしょう。

牝馬3冠:桜花賞、オークス、秋華賞

牡馬に対して牝馬にも3冠レースがあります。桜花賞、優駿牝馬(オークス)、秋華賞です。

桜花賞は阪神1600m、オークスは東京2400m、秋華賞は京都2000mで行われます。3歳牝馬限定のレースで、女性なら牡馬クラシックよりもこちらに注目してもいいかもしれませんね。

オークスは牝馬のダービーと思っていいでしょう。牝馬限定のG1で最も長い距離で、勝った牝馬は「樫(かし)の女王」と呼ばれます。

桜花賞とオークスはクラシックなのですが、秋華賞だけはクラシックではありません。ただ、3歳牝馬限定レースのG1ということで、並べて牝馬3冠と称されます。

牝馬3冠を達成した馬はこれまで4頭。メジロラモーヌ、スティルインラブ、アパパネ、ジェンティルドンナです。

古馬戦線(秋):天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念

古馬戦線とは4歳以上の馬が参戦するレースです。

すべてのG1レースにいえるのことですが、春と秋で大きく区切ることができます。1年の流れとしては春から紹介すべきだとは思うのですが、クラシックを終えた3歳馬も参戦する可能性も考慮して、秋から紹介していきましょう。

秋の古馬戦線は天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念(グランプリ)があります。

天皇賞は1年に2回行われる古馬の頂点を決めるレースで、秋は東京2000mで行われます。2000mという距離は長すぎず短すぎずで多くの競走馬が狙える距離です。菊花賞の3000mが長いと感じて天皇賞(秋)を目指す3歳馬もいます。

ジャパンカップは東京2400mで行われる日本初の国際G1で、世界中の名馬が参戦します。が、日本のコースに慣れている日本馬が勝つのがほとんどで、参加する海外馬は多くありませんね。それでも昔は海外馬に圧倒されてばかりだったので、日本の競馬のレベルが上がっているのは確かだとは思うのですが。

有馬記念は中山2500mで行われる、ファン投票で出走する馬を決定するオールスター戦で「暮れのグランプリ」とも呼ばれます。まさに1年の総決算となるレースで、これを引退レースに選ぶ名馬も多いです。

古馬戦線(春):大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念

春の古馬戦線は大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念があります。

大阪杯と天皇賞(春)は3歳馬は出走できず、宝塚記念は日本ダービーの翌月で3歳馬のほとんどは休養に入るので、春の古馬戦線は4歳以上の馬だけで争われます。

大阪杯は阪神2000mで行われ、2017年からG1に昇格しました。これで春古馬3冠という新しいカテゴリーが誕生しました。天皇賞(秋)と同じく、得意とする馬が多い距離です。

天皇賞(春)はG1レースの中では最も距離が長い京都3200m。最強古馬と同時に長距離王を決めるレースですね。長距離を得意とする馬をステイヤーと呼びます。

そして宝塚記念は有馬記念と同じくファン投票で出走する馬が選ばれます。有馬記念を模範として創設されたレースで、正式な肩書きではないもののグランプリと称されるのが慣例ですね。3歳馬も票を集めますが、上記の通り回避することがほとんどです。

短距離戦線:高松宮記念、スプリンターズS

2000〜3200mの中・長距離以外に対して、1200mという短い距離を高速で駆け抜ける短距離戦線があります。スタミナはイマイチでもスピード自慢な馬たちが揃います。

中京1200mで高松宮記念、中山1200mでスプリンターズステークスが行われます。高松宮記念は4歳から走ることができます。

そのレース名にもあるように、短距離を得意とする馬をスプリンターと呼びます。

最初から最後まで全速力に近いので迫力のあるレースを楽しめます。ただ、1分半ぐらいでレースが終わってしまうのが何だかもったいないですね。

マイル戦線:NHKマイルC、安田記念、マイルCS

短距離戦のようにスピードもいるが、ある程度スタミナも兼ね備えている必要があるのがマイル戦線です。

マイル、すなわち1600mの距離で争われ、ここで活躍する馬は1200mの短距離レースから、2000mの中距離レースにもシフトができる器用なタイプもいますね。

NHKマイルカップは東京1600mで行われ、これは3歳馬限定のレースです。マイル版のダービーという位置づけになります。

古馬は東京1600mの安田記念、京都1600mのマイルチャンピオンシップが行われます。

牝馬戦線:ヴィクトリアM、エリザベス女王杯

古馬にも牝馬限定レースがあります。

それが東京1600mで行われるヴィクトリアマイルと、京都2200mで行われるエリザベス女王杯です。

エリザベス女王杯は3歳牝馬も多く出走し、すべての世代に渡る最強牝馬を決める戦いとなります。

ダート戦線:フェブラリーS、チャンピオンズC

ここまでざっとG1レースを紹介してきましたが、実はここまですべて芝のレースです。

JRAではダートのG1は東京1600mのフェブラリーステークスと、中京1800mのチャンピオンズカップの2つしかありません。

チャンピオンズCはかつてジャパンカップダートという名称でして、ジャパンカップのダート版って感じですね。

JRAは芝のレースの方が多く、ダート馬の活躍する場が少ないですね。逆に地方競馬はほとんどダートなので、各地で行われるJpn1(G1とほぼ同じ)レースに中央から参戦するというのが多いです。

障害(ジャンプ)レース:中山グランドジャンプ、中山大障害

ここまでずっと平地レースを紹介してきましたが、忘れてはならないのは障害競走。コースに設置されたすべての障害をジャンプした末に1着でゴールした馬が優勝です。

障害競争のG1は「J・G1」という肩書きで、Jはジャンプ:Jumpのことです。

障害競走は各競馬場で行われますが、J・G1レースは中山競馬場でのみ行われます。

4250mの中山グランドジャンプ、4100mの中山大障害です。距離が長いのでスタミナ重視なのかと思われるでしょうが、障害と障害の間を駆け抜ける瞬発力も必要となります。最後の直線はスピード勝負ですしね。

障害レースは着順とか馬券とかを気にせず、障害を飛び越えていく姿を見て楽しむのが良いですよ。すべての馬が無事完走してくれればそれで十分って感じです。

特に大きな障害をジャンプした後に起こる会場からの拍手を聞いていると、ギャンブルとかそういうのを忘れてしまいます。最後の直線になると汚い歓声に変わりますが……。

G1レースの次はG2・G3レースも

初心者のうちは大盛り上がりするG1レースに注目して見るところから始めればいいと思います。

ただ、G1レースだけでなくG2やG3レースもわかってくると、毎週末の楽しみが増えますよ。

地上波のフジテレビでも日曜日のメインレースは中継していますからね。そしてより多くのレースを楽しみたければグリーンチャンネルやBS放送、ラジオ中継ですね。

あと競馬を楽しむ最高の近道は競馬場へ足を運ぶことですね。やはりあの雰囲気を味わえば競馬をもっと好きになること間違いなしです。

その際にはこの記事で書いた基礎知識がどこかで役に立つかと思います。